子犬について

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フェリーチェペットクリニックがある福岡県篠栗町では、犬を飼うときの『6つのルール』を掲げています。ルールを守って、犬を飼っている人もいない人も気持ちよく過ごせるまちづくりに協力しましょう。

  • その1 : きちんとしつけをしてほしいワン(愛犬も社会の一員)
  • その2 : 最後まで面倒をみてワン(最期をみとってあげましょう)
  • その3 : 狂犬病予防注射・登録をしてほしいワン(狂犬病予防法で義務付け)
  • その4 : 不妊・去勢手術をしてほしいワン(不幸な子犬を作らないために)
  • その5 : きちんとつないで飼ってほしいワン(放し飼いは条例で禁止)
  • その6 : フンは持って帰ってワン(マナーです)

篠栗町ホームページ「犬や猫の飼い主の方へ」より引用

子犬のスケジュール

動物愛護管理法により生後56日齢以下(天然記念物指定犬においては49日)では販売、引渡、展示が禁止されています。
したがって、ご自宅または知人宅などで生まれた場合を除き、子犬とのペットショップでのご縁は生後56日齢以降となります。

飼い始めたら
自治体への「登録」と「マイクロチップ」

2022年6月から、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫について「マイクロチップ」の装着が義務化されました。子犬を購入した場合は、飼い主情報を変更しましょう。譲渡や保護で子犬を飼い始める場合は、動物病院でマイクロチップを装着しましょう。マイクロチップについて詳しくはこちらをご覧ください。

生後6週齢〜8週齢
ワクチン1回目

子犬は、初乳を介して母犬から授かる移行抗体によって生後8週~12週までは感染症から守られています。
世界小動物獣医師会(WASAVA)では、免疫力が下がってくる生後6週〜8週に初回の「混合ワクチン」を接種し、その後2〜4週間隔で16週齢まで追加接種を行っていくことを推奨しています。最終接種が終わるまで、野外でのお散歩や他の動物との接触は避けましょう。
「フィラリア予防」はできれば生後8週齢未満で開始します。8週齢を過ぎてから予防薬を開始した場合は、初回投与から6ヶ月後に検査を行います。
ワクチン・フィラリア予防について詳しくは「予防について」をご覧ください。

初回ワクチンから2〜4週後
ワクチン2回目

初回ワクチンから2〜4週間後に「混合ワクチンの2回目」を接種します。

2回目のワクチンから2〜4週後
ワクチン3回目・狂犬病予防接種

2回目のワクチンから2〜4週間後に「混合ワクチンの3回目」を接種します。
もし、生後16週より前に3回目が終わった場合は、16週齢以降に「混合ワクチンの4回目」を接種します。
その後、「狂犬病予防接種」をします。
予防ができたら、野外でのお散歩を始めましょう。

生後6ヶ月以降
避妊・去勢手術

不妊はもちろん目的の一つですが、私たちが避妊・去勢手術をご提案する理由は「病気の予防」の側面からです。
詳しくは「避妊・去勢について」をご覧ください。

生涯つづける
病気の予防

「混合ワクチン」と「狂犬病予防接種」は年に1回
「ノミダニ予防」は1年を通して
「フィラリア予防」は4月から12月まで
健康診断もオススメです。詳しくは「予防について」をご覧ください。

マイクロチップについて

マイクロチップは、直径1.2mm、長さ8mm程度の円筒形で、外側に生体適合ガラスやポリマーを使用した電子標識器具です。
マイクロチップには世界で唯一の15桁の数字(ISO規格の個体識別番号)が記録されており、この識別番号をマイクロチップの専用リーダー(読取器)で読み取ります。
マイクロチップはGPSのように自ら電波を発信することはありませんが、リーダーの電波に反応して識別番号を送り返すことができるため、電源を必要とせず、一度装着すれば一生交換する必要がないと言われています。
マイクロチップの装着は動物病院等で獣医師又は、獣医師の指示のもと愛玩動物看護師が行います。動物病院等で専用の注入器を使って皮下に装着します。一度装着すると、首輪や名札のように外れて落ちる心配が少なく、半永久的に読取りが可能な個体識別措置になります。
品種や健康状態にもよりますが、犬は生後2週齢、猫は生後4週齢頃から装着できると言われています。
犬や猫にマイクロチップを装着した獣医師からは「マイクロチップ装着証明書」が発行されます。マイクロチップ装着証明書は、「犬と猫のマイクロチップ情報登録」でマイクロチップ情報を登録する際に必要になりますので、大切に保管してください。

環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録」より引用

令和5年度より、マイクロチップが鑑札とみなされるため、役場窓口での登録が不要となりました。
その代わり、環境省指定登録機関への登録が必須となります。

「装着済み」の場合

マイクロチップ装着済みで「登録証明書」をお持ちの方は、登録されている情報をご自身の情報に変更し、所有者を変更してください。

「未装着」の場合

マイクロチップを装着するか、鑑札を交付するかをお選びいただきます。
マイクロチップを装着していると、迷子になったり、地震等の災害や事故等で離ればなれになったりしても、飼い主のもとへ戻る確率が高まります。
保護されたとき、マイクロチップを専用リーダーで読み取ることで、データベースから飼い主の情報がわかります。
マイクロチップは当院で埋め込むことが可能です。ご希望の方はお知らせください。

子犬の健康チェック

ペットショップでご縁があった場合も、保護犬をお迎えした場合も、以下の健康チェックを行ってください。まだ体力が十分でないので、細やかな観察とケアが必要です。

  1. ごはんを食べない(ミルクを飲まない)
  2. 下痢をしている
  3. 耳をかゆがっている
  4. 咳をしている

当てはまる場合は、以下をご確認ください。

①食欲がない

体力が十分でない子犬は、食欲不振により低血糖を起こすことがあります。
特に、おうちに迎えたばかりの時は、環境の変化によりストレスを感じ、食欲が低下することがあります。
ぐったりしたり、ふらふらしている様子が見られたら、すぐに病院に連れて行きましょう。

②下痢をしている

ペットショップやブリーダーからおうちに迎えることがほとんどとなった昨今では、内部寄生虫のうち線虫類(回虫などの肉眼で観察できる寄生虫)が子犬から検出されることはほとんどと言っていいほどなくなりました。
しかしながら、肉眼では観察されない内部寄生虫(ジアルジア、トリコモナス、コクシジウムなど)が検出されることは残念ながら時折あります。
下痢が続くと食欲不振から低血糖を引き起こす可能性がありますので、病院で検査しましょう。

ジアルジア

ジアルジアはシストを含む糞便の経口摂取による感染や糞便中に排泄されたシストによって汚染された水や食品の摂取から感染する水系感染があります。
Giardia canisの犬への感染、Giardia felis(またはGiardia cati)の猫への感染に代表されるように、宿主特異性が高いとされてきましたが、近年、人獣共通感染症を引き起こすGiardia intestinalisの遺伝子型が分離されており、公衆衛生学的にも重要な感染症です。
おうちに迎えた際の環境の変化によるストレスにより、下痢をすることが多いようです。
糞便の顕微鏡検査で検出しますが、消化管の奥に潜んでいて検出できないこともあり、ジアルジア抗原検査、PCR検査による遺伝子検査を行うこともあります。
抗原虫薬で治療しますが、薬剤が苦くて投薬が困難であったり、薬剤に対する抵抗性を示すジアルジアも近年存在しており、治療に苦慮することもしばしばあります。

コクシジウム症

コクシジウム症は、感染動物から排泄されたオーシストを含む糞便の経口摂取により感染します。
また、ネズミなどを食べることによって感染することもあります。
犬ではCystoisospora canisCystoisospora ohionesis、猫ではCystoisospora felisIsospora  rivoltaの感染が多いとされています。
治療は、犬のコクシジウム治療薬(プロコックス)を院内で単回投与します。
しかし、再感染が多く、複数回の投与が必要になることがあります。

コクシジウム

③耳をかゆがっている

ミミヒゼンダニ(Otodectes cynotis)と呼ばれる肉眼では視認できない寄生虫が犬や猫の耳道内表皮表面や耳周囲の皮膚に寄生することにより、耳道内が耳垢、血液とダニ糞で満たされます。
徴候が無く、耳道内の汚れ(ガサガサした耳垢)に気付き見つかることや、強烈なかゆみを引き起こし見つかることもあります。
ミミヒゼンダニは接触した動物に感染します。
人獣共通感染症ではありますが、人の耳道内に寄生することは稀です。
6週齢以降の子犬はスポット剤の滴下で駆虫しますが、6週齢未満の場合はスプレー剤を数滴両耳に投与して駆虫します。

④咳をしている

おうちに迎え入れたばかりの子犬でよく見られる病気の一つとして、ケンネルコフと呼ばれる上部気道感染症があります。
別名、犬伝染性気管気管支炎と呼ばれ、罹患率が高い一方で、死亡率は低い傾向です。
1つの病原体が原因となる病気ではなく、様々な細菌やウイルスが複合して感染、発症することが多いようです。
咳を中心とした呼吸器徴候に加えて、食欲不振・嘔吐・下痢などを伴うこともあります。
吐物による誤嚥性肺炎に発展してしまい、重症化することもあります。
ケンネルコフの多くは自然治癒すると考えられていますが、重症化する可能性もあり、抗菌薬、気管支拡張薬、鎮咳薬の投与やネブライザー療法(吸入)を行います。
ネブライザー療法は一度の治療では改善しないことも多く、また、長期間の治療が必要になることもあります。

子犬に多い上部気道感染症
子犬に多い上部気道感染症

子犬のゴハン

フェリーチェペットクリニックにはペットフードアドバイザーがいます。お気軽にご相談ください。

誕生〜生後4週間
母乳または犬用ミルク

生後4週間までは母犬の母乳だけで必要な栄養を満たすことができます。母犬と一緒に生活できない場合は、犬用のミルクを与えましょう。

生後1ヶ月〜2ヶ月
離乳食・子犬用ドライフード

生後1ヶ月になったら、ミルク以外の離乳食やドッグフードを始めます。
ドライフードを水やお湯でふやかして、柔らかくしてから与えます。少しずつ固さを調節して、2ヶ月ごろまでにドライフードが食べられるようになるとよいでしょう。

生後6ヶ月ごろ
食事の量が減る

生後6ヶ月を過ぎると、成長に必要なエネルギーが少なくなるため食事の量が減りますが、心配はありません。

生後10ヶ月〜12ヶ月
小型犬・中型犬は成犬の体重に

小型犬は生後10ヶ月ごろ、中型犬は生後12ヶ月ごろに成犬の体重に達します。成犬用フードに切り替えてください。

生後18ヶ月〜24ヶ月
大型犬は成犬の体重に

大型犬は生後18ヶ月〜24ヶ月で成犬の体重に達します。成犬用フードに切り替えてください。

必要なエネルギーの計算の仕方は以下のブログをご覧ください。

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